クレンジングに使われるオイルの特徴について

クレンジング剤に使われる9種のオイルの種類と特徴

クレンジング剤や美容液など、さまざまな化粧品に配合されている植物オイル。

 

中でもオリーブオイル、ホホバオイル、ココナッツオイル、シアバターなどは見たこと・聞いたことがあるとという人が多いのではないでしょうか。

 

どれも馴染みがあり、美容効果抜群の植物オイルです。ただ、どんなオイルなのか、どのような効果が期待できるのか、知っている人は少ないように思います。

 

そこでここでは、意外と知られていないメジャーな9つのオイルの特徴や効果を詳しくお伝えしていきます。

 

クレンジングに使われる9つのオイル!その特徴とは?

ではここからは、クレンジングに使われる9つのオイルの特徴や成分について詳しく見ていくことにしましょう。

 

オリーブオイルについて

オリーブオイルの特徴

オリーブオイルは植物オイルの中でも特に知名度の高いオイルですよね。美容効果だけではなく、健康効果も高いため食用として使っている人も多いようです。

 

オリーブオイルとはその名の通りオリーブの果実から絞られたオイルのことで、主にスペイン、イタリア、ギリシャ、トルコなどで多く生産されています。しっとりとしていて、やや重めのテクスチャーです。

 

オリーブオイルの成分・効果

オリーブオイルの主成分は脂肪酸です。“脂肪酸”とは体の中で脂質を構成するもととなる物質のことで、オリーブオイルには主に次の脂肪酸が多く含まれます。

  • オレイン酸
  • リノール酸
  • パルミトレイン酸
  • パルミチン酸

これらは人の皮膚と近い構造をしており、肌に馴染みやすく刺激を与えにくいという特徴を持ちます。特にオレイン酸の含有量は多く、肌の内側の水分が蒸発するのを防いで肌を美しく保つ効果が期待できます。

 

この他にも肌を健康に保つビタミンA、肌を若々しく保つビタミンEやポリフェノール、保湿効果の高いスクワランなども含んでいます。他の植物オイルと比べると価格も低く、手軽に取り入れられる身近な美容オイルと言えるでしょう。

 

ホホバオイルについて

ホホバオイルの特徴

ホホバオイルも美容効果の高い植物オイルの一つです。アメリカやメキシコなどの砂漠地帯に生息しているホホバの木の種子からとれるオイルになります。

 

暑い地域で育った木からとれるオイルは熱や乾燥に強く、高温での品質変化が少ない、保湿力が高いなどの特徴を持ちます。長期間の保存ができる分、肌への刺激が強い保存料を減らすことができるという点もホホバオイルのメリットの一つです。

 

未精製の物は金色でサラサラとしていますが、精製されたものの中には無色透明のものもあります。低温で固体となるので化学構造上はオイルではなくワックスに分類されています。

 

ホホバオイルの成分・効果

ホホバオイルの主成分は次の4つです。

  • エイコセン酸
  • オレイン酸
  • エルシン酸
  • ワックスエステル

ワックスエステルとは元々人の皮膚にも30%ほど含まれている成分です。そのためホホバオイルは浸透力が高く、刺激を受けにくいというメリットを持ちます。

 

保湿能力が高く、皮膚を柔らかくする効果もあり、肌にハリや弾力を与えます。また肌荒れを防ぐビタミンAやアンチエイジング効果が期待できるビタミンEも含んでいます。髪のダメージも防ぐことからシャンプーやトリートメントにも多く使われています。

 

ココナッツオイルについて

ココナッツオイルの特徴

ココナッツオイルは高い美容効果・ダイエット効果があるとして若い女性を中心に人気を集めていますね。食用のイメージが強いココナッツオイルですが、最近ではサプリメントや化粧品に配合している物も多く見かけます。

 

ココナッツオイルはアジアや中南米などの熱帯地方に生息するココヤシの種子から抽出されるオイルです。主にタイ、フィリピン、インドネシアなどで生産されています。

 

常温では白色の個体ですが、高温になると透明の液体へと変化します。サラサラとした軽めのテクスチャーで化粧品としても非常に使いやすく、未精製のもの(ヴァージンココナッツオイル)だと独特の甘い香りがするのが特徴です。

 

ココナッツオイルの成分・効果

ココナッツオイルの主成分には次のものが挙げられます。

  • カプリル酸
  • カプリン酸
  • ミリスチン酸
  • パルミチン酸
  • ステアリン酸
  • オレイン酸
  • リノール酸
  • ラウリン酸

ココナッツオイルはこのように多くの脂肪酸が微量ではありますがバランス良く含まれます。この中で最も多く含まれているのがラウリン酸です。他の成分の含有量が10%前後に対し、ラウリン酸は約50%も含まれています。

 

ラウリン酸は中鎖脂肪酸という脂肪酸の中の一つで、体にとって有毒な物質を除去し、肌を若々しく保つ効果があると言われています。また抗菌・抗炎症作用があるためニキビの改善にも効果的です。

 

石けんの泡立ちを良くする成分としても使われています。ただし人によっては肌への強い刺激となる場合があるため、使用には若干注意が必要な成分でもあります。

 

他にビタミンEも含まれており、角質を柔らかくする、保湿成分を浸透しやすくさせるなどの効果が期待できます。

 

シアバターについて

シアバターの特徴

ハンドクリームなどに配合されているシアバターも実は植物オイルの一種です。常温ではワックスのような白い固形のため“バター”と呼ばれるのが特徴です。

 

ガーナやナイジェリアに生息しているシアの木の果実から得られる脂肪で、西〜中央アフリカが起源とされています。酸化しにくいため保存性も高く、安全性も高いと言われています。

 

シアバターの成分・効果

シアバターに含まれる主な成分には次のものが挙げられます。
・パルミチン酸
・ステアリン酸
・オレイン酸
・リノール酸
特にオレイン酸とステアリン酸の含有量は豊富です。ステアリン酸には強い抗酸化作用があり、肌の老化を防いで若々しさを保つ効果があります。これらの脂肪酸が肌表面に膜を張り、肌の内側の水分が蒸発するのを防ぎます。

 

つまりシアバターを肌表面に塗ることで乾燥しにくく、肌の保湿力をアップさせることができるというわけですね。またこれらは人の皮脂とよく似た脂肪酸のため肌に刺激を与えにくいという特徴を持ち、比較的安心して使える成分であると言えます。

 

またシアバターには他にも微量ではありますが次のような成分も含まれています。

 

・アラントイン
自然治癒力を持ち、肌荒れの改善が期待できます。

 

・トリテルペンアルコール
肌を柔らかくし、保湿性に優れています。

 

・トコフェロール
天然のビタミンEで、肌を守ったり、ダメージを受けた肌を再生する効果が期待できます。

 

アルガンオイルについて

アルガンオイルの特徴

アルガンオイルは美容オイルに興味のない方にはあまり馴染みのないオイルですが、名前だけ聞いたことがあるという人はいるかもしれませんね。

 

アルガンオイルは、モロッコの砂漠地帯のみに生息するアルガンツリーという木からとれる植物オイルです。種子の核部分から搾り取られます。

 

とても希少価値の高いオイルで、1s1〜2万円と他の植物オイルと比べても値段が高く設定されています。さらりとしたテクスチャーが特徴です。化粧品などのパッケージには“アルガニアスピノサ核油”と表示されます。

 

アルガンオイルの成分・効果

アルガンオイルの主成分は脂肪酸で、主に次の3つを多く含みます。

  • オレイン酸
  • リノール酸
  • パルミチン酸

オレイン酸には肌を美しくしっとりと保つ保湿力が、リノール酸には美白効果があると言われています。ビタミンEの含有量も他のオイルと比べても非常に多いオイルです。

 

ビタミンEは血行を良くする、肌の老化を防いで若々しさを保つアンチエイジング効果なども期待できるビタミンで、“若返りビタミン”とも呼ばれます。アルガンオイルはそのビタミンEをオリーブオイルの2〜3倍含んでいると言われています。

 

これらの脂肪酸やビタミンによって浸透力が非常に高くなっており、さまざまなスキンケア用品に配合されています。

 

コメヌカオイルについて

コメヌカオイルの特徴

コメヌカからとれるオイルと言われてもあまりピンとこない人が多いかもしれませんが、実は精米の際に出るぬかからも良質なオイルは抽出されます。日本の他にもタイやドイツなどで生産されているオイルです。肌馴染みがよく、サラッとした使い心地が特徴です。

 

コメヌカオイルの成分・効果

コメヌカオイルには次にの脂肪酸が含まれます。

  • パルミチン酸
  • ステアリン酸
  • リノレン酸
  • オレイン酸
  • リノール酸

特にオレイン酸とリノール酸を多く含んでいます。その他にもコメヌカオイルには注目したい美肌成分が多く含まれているんですよ。

 

・y-オリザノール
これは米ぬかにしか含まれない成分で、肌荒れやニキビの改善に効果があると言われています。

 

・トコトリエノール
ビタミンEの一種です。“トコフェロール”という天然のビタミンEの約50倍以上もの抗酸化力があることが分かっており、高いアンチエイジング効果が期待できます。

 

・米ぬかスフィンゴ糖脂質
肌の水分量を保つセラミドと同じ働きをすることが分かっており、肌のバリア機能を高める効果が期待できる成分です。

 

スクワランについて

スクワランの特徴・成分

スクワランも美容オイルに興味のない方は知らない人の方が多いかもしれませんが、実は安全性が高く美容効果も高いオイルの一つなんですよ。

 

スクワランオイルとは、スクワレンという成分に水素添加することでできる油状の無色の液体のことを言います。スクワレンはサメの肝臓に蓄えられている脂質(肝油)や、オリーブオイルやベニバナオイルに含まれる成分です。

 

スクワレンもスクワランも含まれている成分に大きな違いはありませんが、水素添加することで酸化しにくくなり、安全性が高まります。人の肌にも含まれている成分のため、肌馴染みが良く刺激を受けにくいというメリットも挙げられます。

 

スクワランの効果

スクワランオイルを塗ることで、肌の表面を保護する天然の膜ができ上がります。肌にできた膜は、肌の内側にある水分の蒸発を防いでうるおいを保ち、さらに外からの刺激を受けにくくする働きをしてくれます。スクワランオイルにもさまざまな種類があるため、使用する場合は肌に負担がかからないようなるべく純度の高い物をおすすめします。

 

馬油について

馬油の特徴

馬油は日本人にとってな馴染みの深いオイルですが、動物性の油ということで避けている人も多いようですね。ただ、馬油は動物性のオイルでありながら植物オイルと同じ種類の脂肪酸を含むという特徴があり、肌にとってとても良いオイルと言えるんですよ。

 

馬油は名前の通り馬から得られるオイルです。尻尾の根元や皮下脂肪層から抽出されます。中国では5〜6世紀頃から治療薬として親しまれてきました。酸化しやすいため、現在ではビタミンE、ビタミンC、カテキンなど、酸化を防ぐための成分を加えて品質を向上させたものが多く出回っているようです。サラサラとしたテクスチャーで馴染みも良く、臭いもほぼ無臭です。

 

馬油の成分・効果

コメヌカオイルには次にの脂肪酸が含まれます。

  • パルミチン酸
  • ミリスチン酸
  • オレイン酸
  • リノール酸
  • リノレン酸

馬油に含まれる油脂の構成は人の皮膚に最も近いと言われています。そのため浸透力が非常によく、刺激が少ないことで知られています。

 

これらの脂肪酸が肌の表面に油膜を張るだけではなく、角質層(肌の内側)まで浸透して保湿力をアップさせるのです。その結果、乾燥が和らげたり、肌のキメを整えるなどの効果が期待できます。

 

また抗菌作用もあることが分かっており、外から肌に菌が侵入するのを防いで肌荒れを防止する効果もあります。

 

ミネラルオイルについて

ミネラルオイルの特徴・成分

ミネラルオイルとは、つまり鉱物油のことです。廃棄された石油を脱色し不純物を取り除いたもので、“流動パラフィン”や“ワセリン”などが挙げられます。植物オイルから作ることもできます。

 

主にアメリカ、日本、イギリスなどで生産されていて、伸びが良く軽い使用感が特徴です。植物オイルに比べて単価が安いという特徴があり、身近なスキンケア用品に多く使われています。

 

ミネラルオイルの効果

ミネラルオイルにはメリットもデメリットも存在します。メリットとしては、不純物を取り除いているため安全性が高いということが挙げられます。

 

またミネラルオイルは人の皮膚とは全く異なる構造をしているため肌の内側には浸透しません。そのため肌の表面にしっかりバリア(油膜)を張ることができ、外からの刺激から肌を守るという効果があります。

 

その反面、肌に浸透しない分ずっと肌に残ります。加えて植物オイルよりも油分が協力なため落としにくく、クレンジングの際に肌に必要な油分(皮脂など)も根こそぎおとしてしまい、それが肌トラブルに繋がる可能性もあります。

 

美容オイルの役割

ここで紹介したオイルは、ほとんどのものが美容オイルとして使用することができます。

 

美容オイルは1つでいろいろな使い方ができ、それによって違う効果が得られます。

 

オイルの使い時がイマイチ分からない…という人のために、どんな使い方ができるのか、美容オイルがどのような役割をこなすのか簡単にご説明していきます。

 

化粧水の保湿効果アップ

美容オイルを化粧水に1〜2適垂らして手のひらで馴染ませると保湿力・浸透力がぐっとアップします。

 

乳液代わりに!

乳液の役割は化粧水で補った水分を閉じ込めること。オイルは肌のカバー力に優れていますので乳液の代わりとしても十分使えます。

 

ブースターとして

洗顔後すぐに1〜2滴分ほど肌に馴染ませることで、ブースターの役目を果たし化粧水の成分の浸透を良くし、さらに化粧ノリも良くなります。

 

ヘアケア

オイルを髪に少量馴染ませることで紫外線によるダメージを防ぐことができます。髪も肌と同じで、水分量と油分量のバランスが大事です。

 

シャンプー等で洗いすぎた事によって、油分が失われてしまいやすいので、美容オイルで髪に油分を足してあげるのは合理的なヘアケアの方法ですね。

 

リップケア

オイルの高い保湿力は乾燥しやすい唇のケアにも使えます。適量オイルを唇に塗り、ラップで数分パックしてから優しく拭き取ればうるおいのあるしっとりした唇にすることができます。

 

ただし、使う前には必ず自分の肌に合っているか試してから使うようにしましょう。上記でご紹介したオイルは未精製の状態での効果です。加工・処理したものでは品質にも若干の違いが出てきます。顔の皮膚は特に薄く、デリケートなもの。トラブルになる前に自分に合ったものかどうか確認してくださいね。

 

美容オイルを使うときの注意点

美容オイルは高い保湿効果をもっていますが、取り入れ方によっては肌に強い刺激を与えてしまうこともあります。スキンケアに取り入れる際の注意点を知っておきましょう!

 

ニキビ肌の人は注意!

植物オイルに含まれる脂肪酸は基本的に肌にダメージを与えにくいものが多いのですが、油分に変わりはありません。

 

特にオリーブオイルに多く含まれるオレイン酸は、ニキビの原因となるアクネ菌の栄養となると言われています。そのためたっぷり使いすぎると、アクネ菌に栄養を与えてしまい、毛穴に皮脂が詰まってできるニキビの悪化にも繋がります。もともとニキビができやすい人や、ニキビが目立っている肌に多く使うのは避けておきましょう。

 

食用のものはNG

オリーブオイルやココナッツオイルには食用のものもありますが、それらは肌に刺激を与えてしまう可能性があります。食用のオイルは風味や栄養価を重視するため、不純物(オイルを絞った時に出た絞りカスなど)が多少混じっていることも考えられるのです。オイルを肌に直接つける場合はスキンケア用のものを選びましょう。

 

肌に合うか確かめる

始めて使うオイルはまずパッチテストなどをして自分の肌に合うかどうか確かめましょう。

 

上記にご紹介した成分やテクスチャー、効果などは未精製の状態での情報です。精製したもの、つまり未精製のオイルに加工を加えて作られたものは品質も多少異なる場合があります。

 

「最近乾燥が気になる…」「しわが目立ち始めた」「化粧ノリが悪い」などのトラブルが気になる人は保湿効果の高い美容オイルにぜひ着目してみてくださいね。

関連ページ

クレンジング剤に含まれる界面活性剤について
クレンジング剤にはほとんどの製品に界面活性剤という成分が含まれています。この界面活性剤はクレンジングにはどうしてもかかせない成分なのですが肌に刺激を与えてしまうという懸念もあります。ここでは界面活性剤の種類や付き合い方について詳しく説明しています。